外構にフェンスは必要?フェンスの役割と選び方のポイントは?

こんにちは、IN NATURAL STYLE編集部です。
家を建てたとき、外構、つまり家の周りをフェンスでぐるりと囲いたいと考える人は多いでしょう。
しかし、一口にフェンスといっても、さまざまな素材やデザインのものがあります。
いったいどれを選ぶべきか、また、どのくらいの高さが必要なのかと迷っている人もいるのではないでしょうか。
そのような人のために、フェンスの種類と選び方について紹介します。

外構におけるフェンスの役割とは?

フェンスにはさまざまな役割があります。
第1に、敷地の境界を区切ることです。
自分の土地をフェンスで囲むことで、家の前の道路や隣り合った土地との境目が明らかになります。
第2に、侵入者を防ぐという役割です。
フェンスによって、内部と外部が仕切られますから、不審な人物が勝手に入って来るのを防ぎます。
逆に、小さな子どもやペットが道路に飛び出してしまうことを予防することも可能です。

第3に、外部からの視線を遮る目隠し効果もあります。
もしも、家の前を通行する車や人が自分の家の中をのぞいているとしたら、いい気持ちはしませんよね。
また、隣家の窓が自分の家の中をのぞける位置にある場合などは、見られているのではないかと不安でしょう。
しかし、そのような場合でも、視線を遮る位置にフェンスを設置すると家の内部を他人に見られることを防げます。

第4に、デザイン性の高いフェンスを活用すればおしゃれな雰囲気のエクステリアを作る役割も期待できます。
さまざまなタイプのフェンスが販売されていますから、自分のセンスで選んで外構デザインのアクセントとして楽しみましょう。
ガーデングが趣味の人は花や蔦などの植物でフェンスを上手く飾るとより美しい外構が作れます。

フェンス素材の種類とは?

フェンスの素材は、かつて日本の住宅ではよく見られた生け垣やブロック塀から「アルミ材」に主流が移っています。
生け垣や木製のフェンスは定期的な剪定やペンキ塗りなどの手入れが必要ですが、アルミ製のフェンスは鉄よりも錆びにくく、メンテナンスがほぼ必要ないという手軽さが受けています。

アルミのフェンスのバリエーションは豊かです。
「アルミ形材(かたざい)フェンス」は、シンプルなアルミ材を組み合わせて作られたフェンスです。
縦ライン、横のラインを中心にしたシンプルなタイプや、格子状になったものや可動式のルーバーを使ったタイプなど、豊富な種類があります。
同じアルミでも、「アルミ鋳造フェンス」は、素材を型に流し込む製法(鋳造)で作ったものです。
この製法ならば複雑な形状を鋳造することが可能で、なだらかな曲線や槍のように尖った先端をデザインに取り入れることができます。
洋風の外観の住宅に似合うフェンスです。

アルミ以外の素材では、「木粉(もくふん)入り樹脂」が人気になってきました。
これは、粉末にした木を混ぜて木の風合いを持たせたプラスチックです。
木製のような温かみが感じられますが、樹脂製ですから防虫・防腐効果が高く、メンテナンスの手間もかかりません。
幅の広い板を並べたり格子状に組み合わせたりしたデザインが特徴です。

「スチールフェンス」は細いスチールを使ったフェンスで、格子やメッシュ状になっているものが多く見られます。
隙間が広いのでフェンスが目立たず開放感があります。
どのようなデザインの住宅にも似合うフェンスです。

フェンスのデザインとは?

一般的なアルミやスチール素材のフェンスの場合、直線が基本です。
曲線があるデザインのフェンスを作るには、アルミや鉄の鋳物製を使わなければいけません。
そのため、フェンスのデザインは、おもに直線の組み合わせをどのようにするかということがポイントになります。
直線を活かしたデザインのなかでも、細い金属を網のように組み合わせた「メッシュフェンス」は開放的で風通しがよく、低コストでできる点が魅力です。
狭い敷地の住宅でも窮屈な感じがありません。

「縦デザイン」は、アルミ材やスチール材が縦に並んだフェンスです。
幅はさまざまですが、どれも、シンプルなデザインのすっきりとしたフェンスが作れます。
縦のラインが目立つフェンスは和風の住宅に合うといわれます。
対して、横の線が強調された「横デザイン」は、洋風の家やモダン和風の住宅に似合うフェンスです。
アルミ材のほか、木粉入り樹脂を使用したフェンスにもよく見られるデザインです。

フェンスの最適な高さは?

フェンスの高さを決めるときは、なぜフェンスを設置するのかという目的を最確認しましょう。
目的によってフェンスの高さは異なってくるからです。
境界をはっきりさせたいだけなら、フェンスには高さはあまり必要ありません。しかし、目隠しにしたいのであれば、ある程度の高さが必要になります。

フェンスを利用するとブロック塀に比べて安価で高い塀を設置することが可能です。
しかし、必要以上に高いフェンスを設置してしまうと、周囲に圧迫感を与えるばかりか、風通しと日当たりが悪くなってしまいます。
そのため、プライバシーを守るためのフェンスであっても人目を遮ることだけを優先せず、デザインの美しさや全体のバランスをよく考慮して高さを決めることが大切です。

どこからの、また、誰からの視線を遮りたいのかを考えて高さを決めましょう。たとえば、道路の通行人から家の中を見られたくないのであれば、実際に道路に出て、どのくらいの高さがあれば見えないか調べるとよいのです。
他人の目線の高さはどのくらいか、また、高くなくても目隠し効果のあるデザインを取り入れられないかなどと考えて設計することが重要です。
適度な高さのフェンスにすると設置とメンテナンスのコストが安くて済むというメリットもあります。

いろいろなフェンスの活用方法

フェンスは家を囲んで境界を示したり目隠しをしたりするだけのものではありません。
フェンスのデザインに凝ることで家のイメージを変えられるのです。
たとえば、フェンスの内側にプランターを置いて蔦やつるバラなどの植物を絡ませていくと、住宅を囲む緑が印象的でナチュラルな雰囲気の家になります。
また、フェンスに色鮮やかな花の苗を植えた小さなプランターを針金でいくつも取り付けると、より手軽に美しいフェンスを作れます。
ただし、フェンスの周囲のプランターや草木は強風で倒れないようにしっかりと固定することが大切です。
小型のプランターを取り付けた場合は、台風の接近時などは取り外しておくとよいでしょう。

フェンスの一部に角材などの異素材を混ぜるとアクセントとなり、おしゃれなイメージのフェンスになります。
すでに設置した後ならば、ホームセンターなどで購入した木材をフェンスの内側に並べて、おしゃれ感を演出することもできます。

フェンスがないオープン外構とは?

住宅の敷地の周囲をあえてフェンスや塀などで囲わない開放的な外構を「オープン外構」と呼んでいます。
庭には芝生を貼ったり草花や背の低い木などを植えたりして、家の前を通る人々の目を楽しませることができます。
欧米の住宅などでは一般的な方法ですが、圧迫感がないため日本でも人気が出てきました。

フェンスや塀を設置しないと、隣地との境界線がわからなくなるのではないかという不安を持つ人もいるかもしれません。
しかし、塀が作ってあっても塀の厚みのどの部分が境界線なのか、問題になることがあります。
ブロック塀は厚みがありますから、塀が境界線であるといっても塀の内側か、外側か、中心かなどと争うことも考えられるのです。
そのため、塀の有無に関係なく、土地の境にはコンクリートや金属で作られた敷地境界標を設置して、きちんと敷地の境界線を明らかにするようになっています。
古い境界標は見えにくくなっていることもありますから、土地の売買をするときは、まず、境界標を確認して取引することが大切です。

オープン外構のメリットとデメリット

オープン外構のメリットは、まず、視線をさえぎるものがないため広々と見えることです。
敷地が狭い場合は、特にそのメリットは大きいでしょう。
近隣から敷地内が見えるため、侵入した人が隠れる場所がなく死角ができにくいので、防犯の面からも利点があります。
経済的な面では、フェンスを設置する費用が不要になり予算を低く抑えることができることもメリットです。
フェンス工事の費用を節約して、他のものに充当できます。

また、庭の手入れをしているときなどに家の前を通る人たちと挨拶をしたり、世間話をしたりする機会が増えますから、近所の人たちと自然に交流できるようになります。
ガーデニングが趣味の人は、自分が育てた草花を多くの人に見てもらえることで、お手入れをする張り合いが生まれるでしょう。

駐車スペースを確保しやすいというメリットもあります。
道路と家の間に植栽をしなければ、家の前の道路から敷地に自由に車を出し入れすることが可能です。
自家用車を複数所有する家や車で来る客が多い家ならば、駐車しやすいというのは大きなメリットです。

一方、オープン外構のデメリットは、プライバシーが保たれにくいことでしょう。
オープン外構にする場合は、道行く人が何気なく敷地内をのぞいたとしてもプライバシーが確保されるように対策を取るべきです。
家の窓の位置と大きさ、洗濯物を干す場所などをよく考慮して決めておきましょう。

一見すると、道路や隣家と自宅の敷地の境目が明らかでないため、外部の人が悪意なく敷地内に入ってきてしまうことも考えられます。
角地にある家などでは敷地内を近道として通って行く人が出現するかもしれません。
また、隣家の人が他人の迷惑を気にしないタイプの人だと、勝手に車を停めたり荷物を置いたりすることもあり得ます。
オープン外構にするなら、いつの間にか自分の土地が隣の家のものになってしまわないように、敷地境界標で境界線の位置をはっきりさせておきましょう。