こんにちは、IN NATURAL STYLE編集部です。
初心者でも育てやすく、ガーデニングをしている人からの人気が絶大の「クレマチス」。
中には、クレマチスは夏に咲くものだと思っている人もいるかもしれません。
しかし、実は冬に花を咲かせてくれるクレマチスがあるのを知っているでしょうか。
そこで今回は、冬咲きのクレマチスについて調べている人に役立つ、特徴や育て方を解説します。
冬咲きのクレマチスの特徴
クレマチスは、キンポウゲ科センインソウ属に属する多年草のつる性植物です。その美しさから「つる性植物の女王」ともいわれて古くから親しまれてきました。
西洋の花のイメージがあるクレマチスですが、実は元を辿ると多くのものが中国原産です。
その数は、およそ300種類あるといわれる原種のうちの3分の1を占めます。
そして、その原種の中には日本のものも存在しています。
それは「カザグルマ」という原種で、かつて日本からヨーロッパへと海を渡り、海外の原種との交配が重ねられて今ある品種が誕生しました。
そんなクレマチスは、初夏に見事な花を咲かせてくれることで知られています。しかし、実はクレマチスは品種によって開花時期が異なり、中には冬に咲くタイプのものもあります。
ピンクや黄色などの明るい色が多い夏咲きとは違い、冬咲きは白や乳白色といったやさしい色が多いのが特徴です。

冬咲きのクレマチスの品種
冬咲きのクレマチスには、大きく分けて常緑性と落葉性の2種類があります。
まず、常緑性を代表するのがカンパネラ系の「クレマチス・アンスンエンシス」です。
中国原産のもので、12月~2月中旬にかけて開花します。
夏の間に生長したつるの節々にベル型の白い花をたくさん咲かせるのが特徴です。
とてもよく生育してくれる品種なので、フェンスなどに絡ませるとおしゃれな外観を演出することができます。

次に、落葉性にはシルホサ系があります。
中でも、ポルトガル原種の「クレマチス・シルホサ」は比較的長い間、開花を楽しむことができる品種です。
夏に休眠してから10月に一度花を咲かせ、その後も5月ごろまでぱらぱらと咲き続けてくれます。
乳白色の花が可愛く、花が咲いた後も銀白色の果球がぶらさがる姿を楽しめます。
少しでも長く楽しみたいという人にぴったりの品種です。
また、シルホサ系にはネパール原種の「クレマチス・ナパウレンシス」もあります。
こちらは、12~1月ごろにつるの節々に緑がかった乳白色の花を咲かせます。
花びらの内側からのぞく褐色の雄しべが特徴的な品種です。
冬咲きのクレマチスの育て方
冬咲きのクレマチスを育てる場合には、まず最適な栽培環境を整えることが重要です。
冬咲きのクレマチスは日光を好むので、日当たりの良い場所で育てるようにしましょう。
半日以上光が当たるくらいが理想的です。
また、風通しが良いことも大切です。
風が強すぎると枝折れなどの原因にもなるので適度な風で空気が循環する場所を選びましょう。
土については、水はけの良い用土を好みます。
庭植えの場合には、土に軽石を混ぜておくことで水はけがよくなります。

また、鉢植えの水やりでは土の表面が乾いたのを確認してから、水が鉢底から流れ出るまでたっぷりと与えましょう。
夏は土の乾きが早いので、1日のうちに2回水をやらなければならないときもあります。
庭植えの場合は、根を生やして生長した後は水やりをする必要はありません。
しかし、葉に元気がなかったり、雨が降らず晴天の日が続いたりしたときには水をあげるようにしましょう。
気を付けたい病気や害虫について
冬咲きクレマチスの栽培では、病気や害虫にも気をつけることも大切です。
例えば、風通しの悪い環境にクレマチスを置いておくと、白いカビが生えるうどんこ病や、葉枯病などを発症しやすくなってしまいます。
また、土の中に未熟な腐葉土が混ざっていた場合には、立枯病や白絹病が発生しやすくなります。
いずれの場合にも、花が咲かなくなってしまったり、クレマチスそのものがダメになったりする原因になるので注意が必要です。
異変を感じたら、すぐに対処するようにしましょう。
その他、葉が食べられていたり、すすけていたりしたときは害虫の仕業です。
コガネムシの幼虫に根を食べられてしまう被害も発生しています。
コガネムシの幼虫の他に、アオムシやナメクジ、アブラムシなどの害虫が発生した場合には、早めの駆除を心がけましょう。
特に春から夏にかけては害虫が発生しやすい季節なので、被害が出ていないかをしっかりと確認することが大切です。

夏とは違った花を付ける冬のクレマチス
明るくて鮮やかな花々を咲かせてくれる夏のクレマチスとは対照的に、冬咲きのクレマチスは白や乳白色の可愛らしい花弁でほっこりとした気持ちを与えてくれます。
やさしい印象の冬のクレマチスは、元気な印象の夏のクレマチスとはまた違った姿を楽しむことができますよ。
寒い季節に咲く白い花は、雪のようで冬にぴったりです。
常緑性のものであれば、冬の花だけではなくて、夏場も青々とした葉を楽しむことができます。
ガーデニングには欠かせない存在になりつつあるクレマチス。
ぜひ冬咲きのクレマチスも育ててみてはいかがでしょうか。
インチュラルではお庭や外構のご相談を承っております。 小さな悩みから大きな悩みまで、花壇のお花選びから駐車場などの外構工事まで 何でもご相談ください! LINEからお庭相談する メールフォームからお庭相談する ガーデンデザイン部の施工事例はこちら |