ハイノキをシンボルツリーとして楽しむための基礎知識

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こんにちは。IN NATURAL STYLE編集部です。
繊細な印象を与える細い葉に、可憐な白い花を咲かせるハイノキ。
庭木としての浸透はまだ浅いですが、他の木と比べると葉の数が少なく、また成長がとても緩やかなことから、狭い庭でも楽しめるシンボルツリーとしてじわじわと人気が出ています。
この記事では、ハイノ木を庭木として育ててみたい人を対象に、ハイノキの基礎知識から手入れ方法まで紹介します。

 

1年を通してさまざまな表情を見せるハイノキ

ハイノキは、カキノキ目ハイノキ科ハイノキ属に属する常緑樹。ハイノキは約300種類あると言われており、海外ではアジアやオーストラリアなどの温暖地で、日本では関東から西の本州や四国、九州で自生しています。
ハイノキという名前は、漢字で書いた「灰の木」という語源からきています。これは染物をする際、染料を繊維に定着させるためにハイノキから作った灰汁を媒染剤として使ったことに由来しており、「灰の木(ハイノキ)」という名前がついたと言われています。灰がついている名前ではありますが、見た目はとても可憐で繊細です。4~5月になると、1cmほどの小さくて白い花を咲かせます。花は小さな5枚花弁で、複数の長いおしべが特徴的です。その後、オリーブを小さくしたような実ができます。実は夏から秋にかけて熟すと、緑から黒紫色に変わり、小鳥が実をついばみに来ることも珍しくありません。このように、ハイノキは季節によってさまざまな姿を楽しむことができるのです。

 

成長がゆっくりで育てやすい!ハイノキの特徴とは

ハイノキは、枝や葉が細いので剪定がしやすく、また小ぶりなことから庭木として人気を集めています。淡緑色の葉は5cmほどの大きさで先がとがった広披針形をしています。その繊細な葉がゆらゆらと風に揺れる様子は、とても涼しげで何とも風情があります。また、常緑樹には珍しく成長が遅いことから頻繁に剪定をしなくて済み、育てやすいのも人気の秘密です。
ハイノキは成長すると10メートル近くにも達しますが、そこまで大きくなるには何十年もの年月がかかるうえに、ハイノキが好む土の状況や日射条件が揃う必要があります。一般的な高さは3~4メートルほどの小高木で、成長が遅いことから樹形が乱れにくいといった特徴が挙げられます。そのため、「庭に緑を入れたいけど、肥料や剪定が大変そう」などと悩んでいる人におすすめの庭木なのです。

 

ハイノキを育てるうえでの注意点3つ

頻繁な剪定などが必要なく育てやすいハイノキですが、育てる際に注意点が三点あります。まず一点目は、日差しの強い場所に植えないということです。ハイノキは、夏の強い日差しや西日に当てると黄色く葉焼けしたり葉が落ちたりすることがあります。また西日に当て続けると弱ってしまうことから、木漏れ日が当たる程度の半日蔭の場所に植えるのがいいでしょう。反対に、寒い地域でも同じく落葉してしまう可能性があります。
2つ目は、剪定の頻度や度合いについてです。ハイノキは一年に20~30cmほどの成長にとどまるため、大掛かりな剪定をしてしまうと元の姿に戻るまでかなり時間がかかってしまいます。剪定する際は、枯れている部分を軽く剪定する程度に抑えるなど注意を払うようにしましょう。
3つ目は、乾燥対策です。ハイノキは根張りが浅いため乾燥に弱く、乾燥状態が続くと葉が落ちてしまいます。そのため、地植えの場合は降水で水やりは十分ですが、日照りが続く時期は水をあげ、根の乾燥を防ぐために根元に腐葉土や藁を敷いておくといいでしょう。

 

ハイノキを管理するために意識したいこと

ハイノキは育てやすいのが特徴ですが、より健康的に管理するためには土や害虫、肥料などで意識したいポイントがあります。まずは、土についてです。ハイノキはどんな土質でも育ちますが、水はけの悪い場所や土は適しません。土を掘り返した時に水がにじみ出るようであれば、根腐りを起こして枯れてしまうので、植えるときは土に注意しましょう。
次は肥料についてです。肥料がなくても順調に成長するものの、12~2月の間に寒肥料を与えるのはおすすめです。効果が緩やかにあらわれる「緩効性肥料」や、油かすや牛糞、骨粉などの「有機質肥料」を根から少し離れた場所に与えると、春からの育成がより良くなります。
続いては害虫対策です。ハイノキは風通しの悪い場所にいると、アブラムシやカイガラムシがつくことがあります。アブラムシもカイガラムシも、1~3mmほどのとても小さな虫ですが、数が多いため放っておいてしまうと最悪枯れてしまうリスクがあります。対策としては、割りばしなどで取り除いたうえで、害虫駆除のスプレーを撒いておくとよいでしょう。
最後は剪定と水やりについてです。ハイノキには剪定と水やりの必要がありません。成長が遅いため、大掛かりな剪定をするとリカバリーに長時間かかってしまいますし、水やりも、地植えであれば降水で十分。雨がしばらく降らない場合などは、水をあげるよう意識してみてください。

 

ハイノキを植えて家に癒しと彩りを

肉厚で広葉の多い常緑樹の中でも、ハイノキは繊細な細い葉や可憐な白い花を楽しむことができる珍しい木です。ハイノキは非常に成長が遅く、1年で20~30cmしか伸びないため狭い庭でも管理しやすくもあります。また、大掛かりな剪定も必要なく、とても育てやすいので初心者にも人気があります。成長が遅いので、庭植えするなら大きな苗木を植えた方がいいでしょう。1年を通してさまざまな表情を見せてくれるハイノキは、あなたの家のシンボルツリーとして、きっと癒しと素敵な彩を与えてくれることでしょう。