こんにちは、IN NATURAL STYLE編集部です。
梅雨時期の花といえば、紫陽花を思い浮かべる人も多でしょう。
では、質問ですが紫陽花の花はどの部分かを知っているでしょうか。
花は花であることに間違いはないのですが、多くの人が花だと考えているものは、実際は花ではありません。
紫陽花の花だと一般的に思われているところは、花のどの部分なのでしょうか。加えて、この記事では紫陽花の本当の花はいったいどこにあるのかを、詳しく解説していきます。
紫陽花の花は装飾花と両性花
紫陽花の花は、装飾花と両性花です。
まず、装飾花とは、一般的に花と認識されている部分のことを指します。
つまり、花びらが4~5枚あるように見えている部分のことです。
一方で、両性花はガクアジサイやヤマアジサイの花房の中心部分にある、地味な花のことを指します。
ガクアジサイの装飾花に囲まれた部分のことです。

そもそも、1つの花房は、中心付近にあるような小さくて多くの数がある両性花と、その周辺に並んでいる少ない数で大きな装飾花で構成されています。
両性花の特徴は、小さいながらもがく・雄しべ・雌しべ・花弁が揃った正常な花で、種子を作る点です。
一方、装飾花のうち花弁のように感じるのはがく片と呼ばれるもので、花弁は両性花と同じように非常に小さいため、開花した後にすぐに散ってしまう特徴があります。
ちなみに、装飾花で大きく目立つようながく片は、花粉を運ぶ昆虫を呼ぶ際に利用するために発達したといわれています。
これらの話を簡単にまとめると、装飾花・両性花の両者の違いとして、装飾花は通常種子を付けません。
そして、見た目の特徴でいうと、両性花が種子を付けられるようにするために、装飾花は虫をおびき寄せられるよう派手な見た目になったということです。

装飾花の花びらに見える部分はがく
紫陽花といえば、花が集まって膨らみがあるようなイメージを思い浮かべるのではないでしょうか。
しかし、あの装飾花の花びらに見える部分は、実は「がく」です。つまり、本当の花ではありません。
装飾花の花びらに見えている部分は萼片(がくへん)と呼ばれています。
萼片とは、一般的にがくと呼ばれる部分の葉が変形したものです。
そして、紫陽花の花房と呼ばれる部分は、萼片が集まってできている部分を呼びます。
そのため、基本的には雄しべしかなく、タネをつけません。
よく見ると萼片が集まっている真ん中に小さい粒のような花があるのが特徴です。それが本来の花になります。
ガクアジサイとはどういう紫陽花? “ガクアジサイとは、紫陽花の一品種です。
具体的には、アジサイ科アジサイ属の耐寒性落葉低木という分類になります。ガクアジサイの花の特徴の1つには、中心部分に細かい粒のような両性花があり、その周囲を装飾花が囲むように並んでいる点です。
花を一塊で見たときに中心部にある紫色の小さな珊瑚状のものが両性花です。
絵はがきやカレンダーなどによく描かれる紫陽花は、真ん中に周りと同じような花がついていたり、より丸い形をしていたりする特徴があります。
このような一般的に知られている咲き方をする紫陽花は、てまり咲きと表現されることが多いです。
一方、ガクアジサイは、小さなつぼみのように感じる点々が中央に集まっているのが特徴です。
この部分こそが花であり、その周辺部にある小花のように見えるものが装飾花となります。
つまり、それが萼片です。
ちなみに、この構造が額縁のようだということで、ガクアジサイと呼ばれています。

ガクアジサイは、日本で昔から自生していた品種です。
がくの数でいうと、てまり咲きの品種の方が多いのですが、ガクアジサイは地味な両性花の周りを囲むように装飾花が並んで目立ちます。
その個性的なシルエットを好む人も少なくはありません。
ガクアジサイは乾燥を嫌うので、水やりをしっかりやることが大切です。
さらに、乾燥が嫌いなのにじめじめしているのも嫌うため、風通しの良い日向~半日陰で育てることが必要になります。
紫陽花は美しいがくを鑑賞する花
紫陽花は、庭に植えて育てるのはもちろん、贈り物としても人気の高い花です。そんな紫陽花は、美しいがくの部分を鑑賞する花だと理解しておきましょう。
その紫陽花のがくの美しい色を保つためにも、きちんと手入れすることが大切です。
そのために、毎日のお手入れが重要になってきます。
特に、気温が上がる夏場は注意が必要です。
紫陽花を活けたままにしておけば、水の中にバクテリアが発生してしまいます。バクテリアが繁殖してしまうと、花の寿命が縮まってしまいます。
そのために、こまめな水変えや切り戻しも大切です。

紫陽花は、花のなかでも大量の水分が必要になるので、水やりが重要です。
さらには、育てる際に日の当たり方もポイントになります。
これらの点を把握したうえで育てていくと、しっかりとした綺麗な紫陽花に育ってくれるでしょう。
そのような紫陽花を育てるためには、まずは育てる紫陽花を探すところからはじめましょう。
紫陽花の種類を多数取り揃えているインナチュラルでは、きっとお好みの紫陽花が見つかるはずです。
ぜひ一度店舗にご来店いただき、お気に入りの紫陽花を探してみてくださいね。