こんにちは。IN NATURAL STYLE編集部です。
ぶどうの生育に挑戦する際、気を付けなければいけないのが剪定です。
ぶどうの剪定はほかの植物に比べて難易度が高いので、しっかりと知識を身に付けてから臨む必要があります。
特に、剪定時期を誤ると木の生長が勢いを失ったり、実の味が落ちたりといった事態につながる可能性があるでしょう。
そこでこの記事では、ぶどうの正しい剪定時期や方法などについて解説していきます。
ぶどうに適した剪定時期はいつ?
ぶどうの剪定に適しているのは、ぶどうの木の活動が弱まる時期です。
具体的には、気温の下がる1~2月頃となります。主な理由は2つあり、1つは剪定作業がやりやすくなるからです。
寒さが厳しい1~2月頃はぶどうの木から葉が落ちている時期に当たるため枝が見やすく、剪定作業が簡単になります。
作業の効率を考えると、葉が落ちている時期が最適だといえます。
もう1つの理由は、気温の低下によってぶどうの木の活動が弱まることで、剪定による樹液漏れを防げるからです。
気温が高い時期はぶどうの木の生育が活発化するため、木を切ると切り口から樹液が漏れるなどして、木の生長に悪影響を及ぼします。
ぶどうの剪定は思い切っていい
剪定は、ぶどうの生育に欠かせない要素です。
ぶどうは必要以上に枝を伸ばしたり葉を茂らせたりすると、生長の勢いを失います。
その結果、病害虫の被害を受けやすくなったり、実の味が落ちたりなどといった事態を招いてしまうことがあります。
ですから、ぶどうの剪定は正しい手順と方法で行うことが重要です。
まず理解しておかなければいけないのが、ぶどうの特性として、前年に出た芽が伸びた先に実ができるという点です。
そのため、芽の部分を全部残して伸ばしてしまうと、それぞれの実に行き届く栄養が足りなくなり、実の味が悪くなってしまいます。
そこで、剪定の際は前年に出た芽のうち、4~5カ所程度だけ残し、あとはすべて切ってしまうようにしましょう。
芽の数を限定することで、各芽に行き届く栄養の量が多くなり、実の味をよくすることができます。
ただし、芽を切った場所から乾燥が始まるので、剪定をするときは新芽と新芽の間で切る必要があります。
また、枝の量が多く混み合っている場合は、取り除く枝を根の近くで切るといいでしょう。

折れないように行う誘引結束
ぶどうは春を迎えて気温が暖かくなってくると、樹液が活発に流れ始め、前年に出た芽が枝になった部分から新梢が伸びてきます。
この新梢の生育時に注意したいのが、付け根部分の折れです。
枝と新梢の付け根部分は強度が弱いため、春の強い風を受けることで、付け根から折れてしまう可能性があります。
こうした新梢の折れのリスクを軽減するのに有効なのが、誘引結束です。
誘引結束とは、新梢が60~80cmくらいまで伸びたところで、新梢をぶどう棚や支柱に誘引し、ひもなどで結束する方法です。
新梢を守り、ぶどうの実を無事に実らせるために必要な作業ですが、あまり早い時期に行うと逆効果になることがある点に注意しましょう。
早期に無理やり誘引して結び付けてしまうと、新梢がその負荷に耐え切れず、付け根から折れてしまうことがあります。
そのため、誘引結束を行うときはタイミングに気を付けなければいけません。
また、誘引結束は新梢の折れ防止に加え、ぶどうの木全体に陽光を均等に当てて、生長を促進させるといった効果も持ちます。
ですから、場合によっては作業量がかなり多くなり、大きな負担となってしまうこともありえます。
もしも大量の誘引結束を行う場合は、事前に専用の器具を準備し、負担の軽減を図るといいでしょう。
おいしい実のために花穂を間引こう
ぶどうの実の味をよくするには、花穂を間引くことも重要です。
花穂は通常1本の新梢から2~3本生えてきますが、そのまま放置しておくと、栄養の分散につながります。
栄養が不十分だと実の味が落ちてしまうので、花穂は1本だけを残して、あとはすべて間引いてしまいましょう。
二股になっている花穂については、片方だけを残し、もう一方を切り取ります。
残した花穂が長すぎるときは、先端辺りを切り取って長さを調節しましょう。
ただし、ここまでしてもまだ実に栄養が行き届かない可能性があります。
新梢1本に対して残す花穂は1本と決めて間引いたあと、それでも全体の花穂が多いようなら、枝が細い新梢の花穂から間引いて数を減らしましょう。
大量に花穂を取り除いてしまうのはもったいないと感じる人もいるでしょうが、木が弱ったり栄養が分散したりすると、結局花や実は自然に落ちてしまいます。
ですから、丈夫な花穂以外は積極的に間引き、ぶどうが元気に生長できる環境を整えることが重要です。
栄養を十分に行き届かせることで、おいしい実をならせることができるでしょう。

剪定時期を逃さないように気を付けよう
ぶどうは枝の剪定・誘引結束・花穂の間引きなど、多くの世話を必要とする植物です。
しかし、手間暇をかければ、そのぶんだけ実の味をよくすることができます。
ぶどうの生育に興味があるという人は、適切な剪定時期を守り、新梢の折れや栄養の分散などに気を付けて、おいしい実の収穫を目指しましょう。
▼ぶどうを育てるならこちらもチェック!
インチュラルではお庭や外構のご相談を承っております。 小さな悩みから大きな悩みまで、花壇のお花選びから駐車場などの外構工事まで 何でもご相談ください! LINEからお庭相談する メールフォームからお庭相談する ガーデンデザイン部の施工事例はこちら |