こんにちは、IN NATURAL STYLE編集部です。
サボテンは観葉植物のなかでもメジャーであり、日本でも多くの人に親しまれています。
比較的育てやすいことから、ガーデニング初心者にもおすすめの品種だといえるでしょう。
ただし、まったく知識がない状態で育てると、トラブルを招くリスクが高まります。
そこでこの記事では、サボテンの特徴や成長速度、育てやすい品種や生育時の注意点などについて解説していきます。
サボテンの種類や原産地
サボテンは、サボテン科に属する多年生の多肉植物です。
和名では「仙人掌」、英名では「Cactus」となり、別名「覇王樹」とも呼ばれています。
サボテンという名前は、南蛮人がサボテンの樹液をシャボン(石鹸)として使っていたことに由来するといわれています。
また、サボテンは種類がとても多く、およそ140属2000種以上が存在しているのが特徴です。
そして、ほとんどの品種は観賞用として楽しまれており、日本でも玉サボテン・ウチワサボテン・柱サボテン・エビサボテンなどが観賞用として流通しています。
さまざまな形状・サイズ・花の色などが選べるので、自分好みの品種を見つけることができるでしょう。
サボテンの主な原産地は、アメリカ・メキシコ・南米などの乾燥した地域です。茎はひも状・柱状・塊状など、品種ごとに多彩な形状があり、葉はつかないのが一般的です。
さらに、大抵の品種は美しい花を咲かせ、棘を持っています。
加えて、葉・茎・根といった各部に、水分と栄養分を蓄えておけるという性質を持ちます。
ですから、雨量の少ない砂漠や高山地域など、通常は植物が根づかないような過酷な環境でも生育することが可能です。
こうした特徴を持つサボテンは、頻繁に水を与える必要がなく、ガーデニング初心者や忙しい人でも、比較的簡単に育てることができます。
ただし、サボテンを安全に生育するには、いくつかの注意点に気をつけなければいけません。
サボテンは日光を吸収して成長する植物ですが、あまり暑すぎると、変色したり枯れてしまったりする危険性があります。
そのため、気温が高くなる夏場は、直射日光が当たる場所には置かないようにしましょう。
窓辺に置く場合は、レースのカーテン越しに日光が当たるようにして、風通しのいい状態を作るのがポイントです。
また、寒すぎてもサボテンによくないので、冬も可能な限り日光が当たる場所に置いて育てましょう。
冷え込みが厳しいと凍ってしまう恐れがありますから、夜間は置き場所を室内に変える必要があります。
とはいえ、暖房の効いた部屋に置くのは厳禁です。
それから、屋外でサボテンを育てるときは、雨よけが必須です。
雨が多い梅雨の時期などは、室内で育てるようにしましょう。

サボテンの成長速度は?
サボテンは、成長期と休眠期というサイクルを繰り返して育っていきます。
1年のうち、春と秋が成長期に当たり、真夏と真冬が休眠期になります。
成長期は、水分を吸収して茎を伸ばす時期です。
定期的に水をやって、サボテンの成長を助ける必要があります。
成長期にちゃんと水を与えないと、サボテンが枯れてしまうので注意しましょう。
休眠期は、成長が止まる時期です。
サボテン全体がしぼんだようになり、ほとんど水を与える必要はありません。
休眠期に水を与えすぎると、サボテンを腐らせる原因になります。
サボテンの成長速度は、選ぶ種類や栽培環境によって変化します。
たとえば、通常のサボテンなら1年間で10cm以上成長することもありますが、ミニサボテンは1年に1cm程度成長するのが一般的です。
もしサボテンの花を咲かせたい場合は、自然に近い生育環境を整えることが重要です。
成長期と休眠期できちんと水やりのメリハリをつけ、窓辺に置いてたっぷりと日光を当ててあげれば、花を咲かせやすくなります。

育てやすいサボテンの品種は?
ガーデニング初心者におすすめの育てやすいサボテンとしては、「コガネツカサ」「リュウジンボク」「スミエボシ」の3つが挙げられます。
「コガネツカサ」は、マミラリア属のサボテンです。
原産地はメキシコで、和名は「黄金司」と書きます。
ふんわりとした円筒状の見た目をしており、全体を覆うように棘が生えるのが特徴です。
成長が早く、外観の変化がよくわかるので、植物を育てる楽しみを実感しやすい品種だといえます。
育てるのが比較的楽ですから、初心者にもおすすめです。
「リュウジンボク」は、ミルティロカクタス属のサボテンです。
原産地はメキシコ・ブラジルで、和名では「竜神木」と書きます。
棘の数が少なく、柱状に伸びることから、見た目はややキュウリを思わせます。成長するにしたがって見た目がたくましく変化してゆき、最終的にはその名前のとおり、竜のような力強い形状になるのが魅力です。
「スミエボシ」は、ウチワサボテン属のサボテンです。
原産地は西インド諸島で、和名は「墨烏帽子」となります。
平たい形状で、長く伸び、横枝がつくというオーソドックスなシルエットが特徴です。
人間が両手を上げている姿に見えることから、バンザイサボテンと呼ばれることもあります。