こんにちは、IN NATURAL STYLE編集部です。
アスパラガスは栄養豊富な野菜というイメージがありますが、食用ではなく観葉植物用の品種もあり、種類の多い植物です。
観賞用のアスパラガスの中にもさまざまな品種があります。
樹木のように大きくなるものもあれば、小さな可愛らしい花をつけるものもあり、いろいろな楽しみ方ができます。
鑑賞用アスパラガスの特徴や種類、育て方や注意点などについて説明します。
観葉植物としてのアスパラガスの特徴
アスパラガスは、ユーラシア大陸やアフリカ大陸と周辺に島々に約120種が自生している植物です。
アスパラガスは、ビタミンが豊富なうえ、アミノ酸の一種であるアスパラギン酸などが摂取できる、栄養価の高い野菜として知られています。
料理に使われるだけでなく、含まれている薬効成分は、薬やサプリの原料にもなっています。
食用として使われることが多いアスパラガスですが、観賞用の観葉植物としても栽培されています。
どちらもキジカクシ科クサスギカズラ属の植物になりますが、観賞用と食用とは違う種類です。
食用になるのはオランダキジカクシという種類の新芽部分になります。
観葉植物としてのアスパラガスの品種も多数あります。
枝や葉の形、花や実もそれぞれ異なります。
いずれも生長が速く、こんもりとした美しい緑を茂らすのが特徴です。
葉に見える部分は枝が変化したもので仮葉といい、光合成もこの仮葉で行っています。
日当たりの良いところでも、半日陰でもよく育ちます。
乾燥や寒さにも強いので、初心者でも育てやすい植物です。

観葉植物のアスパラガスの種類
観賞用アスパラガスには、固い茎を持ち樹木のような大きさになるものもあれば、茎が延びて下垂するものもあります。
大きさや見た目も多様です。
「スプレンゲリ」はデンシフロルスの園芸品種です。
多数の小枝を四方に広げ、長さが1m近くになるため吊り鉢に向いています。
杉の葉に似た仮葉は細く、繊細な雰囲気を醸し出し、薄くピンクがかった花には、ほのかな芳香があります。
「ナナス」は代表的な観賞用アスパラガスで、つる性の多年草です。
細かい仮葉が平たく密生して涼しげな印象ですが、茎には大きなトゲがあります。
小さく可憐な白い花をつけます。
「マコワニー」は観賞用アスパラガスの中では異質な姿です。
成長すると低木状で2m近くになり、直立して生えた枝の先に叢生した仮葉は線香花火のように見えます。
別名ミリオグラタスです。
他にも、キツネの尾のように茂る「ミエルシー」、円錐状に密生する「マイアース」、光沢のある仮葉を互い違いに生やす「アスパラゴイデス(スマイラックス)」、扁平な仮葉に白い斑がある「スプレンゲリ・バリエガツス」などがあります。
水やりと肥料の注意点は?
アスパラガスは明るい場所を好み、乾燥に強い植物です。
鉢で栽培する際は、水はけの良い土作りをすることが大切です。
市販の観葉植物用の土を使うか、赤玉土、腐葉土、川砂を6、2、2程度の割合にして土を作ります。
水やりは土の表面が乾いたら与える程度で十分です。
冬場は水の吸収が遅くなるため、土の表面が乾燥していても毎日水やりする必要はありません。
しかし、乾燥させ過ぎると黄色く変色するので、土が乾きやすい夏場の水やりは要注意です。
葉水をすると、乾燥が防げるだけでなく、病気や害虫予防にもなります。
葉水とは、霧吹きを使って葉に水を吹きかけ、葉に水分を吸収させることです。
アスパラガスは、ジメジメしたところには弱いので、雨の多い季節は雨の当たらない場所に移動させることも必要です。
肥料は10日おきに液体肥料を与えるか、2カ月に1回程度の割合で固形肥料を与えます。
元気がないときは、水やりの代わりに液体肥料をやると良いでしょう。
植え替えや株分けの仕方は?
アスパラガスは生長が早いので、放っておくと鉢が小さくなり根詰まりを起こしてしまいます。年に1回は一回り大きな鉢への植え替えが必要です。鉢の底から根が出ていたり、水やりしても水が染み込まなかったりしたら植え替え時です。植え替えの際は、根に就いた古い土を3分の1程度落として、新しい鉢に植え替えます。
アスパラガスを大きくしたくないときは、株分けして鉢の数を増やします。株分けは、鉢から出した根をほぐして分けて鉢に植え付けます。根はりが進むまでは半日蔭に置いたほうが良いでしょう。植え替えや株分けに向いているのは5~6月です。
アスパラガスの茎が下に長く垂れたり、四方に広がり過ぎたりする場合は剪定が必要です。伸びすぎた茎を切り落としたり、長さを切り揃えたりする程度であれば、時期はいつでも構いません。枯れたり傷んだりした枝は根元から切り落とします。剪定することで、見た目も美しく、通気性も良くなって病害虫を予防する効果もあります。

丈夫で育てやすいアスパラガスに挑戦
アスパラガスは観葉植物の中でも寒さや乾燥に強く、丈夫で育てやすい植物です。生長が早く、株分けして増やすこともできるのでさまざまな楽しみ方ができます。鉢植えやガーデニングとしてだけでなく、盆栽やアレンジにして楽しむ人もいるようです。初心者にもチャレンジしやすいので、さまざまな種類の中から好きなものを選んで育ててみませんか。