シンボルツリーとしてのもみじの魅力と管理方法

もみじ

こんにちは。IN NATURAL STYLE編集部です。
もみじは和風の庭に欠かせない庭木として人気の樹木です。
秋の紅葉が見事であることはもちろん、四季折々の葉の美しさや樹形の素晴らしさも見どころです。
そのため、住まいの象徴ともなるシンボルツリーとして、庭に植えてみるのも良いでしょう。
ここでは、日本人になじみ深いもみじを、庭木として楽しむための管理方法についてご紹介します。

 

もみじって、どんな木?

もみじはカエデ科カエデ属の落葉高木で、樹高は5~15mほどです。
日本各地の低い山地に自生しているものが多くみられますが、中には標高が高いところを好む種類もみられます。

そして、もみじといえば、秋の鮮やかな紅葉でしょう。
もみじが秋になって紅葉する理由は、「カロチノイド」と「クロロフィル」という葉に含まれる色素が関係しています。
秋になり日差しが弱まることで、緑色の色素であるクロロフィルが分解され始め、黄色の色素であるカロチノイドが目立つようになるのです。
さらに、赤色の色素である「アントシアニン」が生成され、色が紅色に変わる葉も見られるようになります。
葉によっては紫色に変化するものも見られるため、いろいろな色の葉を見つけてみるのも楽しそうですよね。

紅葉のメカニズム

あまり知られてはいませんが、もみじは4~5月頃に赤い小さな花をつけますし、翼の形のような実も成ります。
どちらもあまり目立たないため、もみじの木に花が咲いたり実がなったりして驚く人もみられます。
新緑の中に静かに赤い花が咲く姿はかわいらしいため、目の保養になることでしょう。

 

和の魅力に溢れるもみじ!その特徴とは?

もみじの見どころは、紅葉だけではありません。
もみじは落葉高木のため冬には葉が落ちてしまいますが、春には美しい新緑とかわいい花が目を楽しませてくれます。
夏の爽やかな緑も見どころでしょう。
葉の形がかわいいことも、もみじの魅力です。
もみじの葉の大きさや形は種類によってさまざまです。
代表的なもみじには、「イロハモミジ」や「ヤマモミジ」「オオモミジ」などがあります。

イロハモミジは最もよくみられる種類のもみじで、葉の先が5~7つに分かれています。
大きさは4~6cmと他の品種に比べて小さく、葉の外側のキザギザした部分が二重になっていることが特徴です。

ヤマモミジの葉はイロハモミジの葉とよく似ていますが、葉の大きさが5~7cmと少し大きめです。
葉の先が7~9つに分かれていることも大きな違いでしょう。

オオモミジは、名前の通り葉の大きさが7~12cmと大きめのもみじです。
他のもみじのように、葉の外側があまりギザギザしていないことも特徴です。

「紅葉が世界一美しい国」ともいわれている日本。
もみじは和の象徴のひとつともなっています。
そのため、庭を和風にしたいときは、もみじを植えてみましょう。
数株植えると、より風情がでます。
しかし、もみじは洋風の庭にも意外とマッチします。
その場合は、葉の色が明るい品種を選ぶと良いでしょう。
さらに、もみじは目隠しや緑陰づくりにもピッタリです。
樹冠が横に広がるため、外から家の中が見えにくくなり、直射日光があたらないようにしてくれます。

 

お手入れの注意点を知っておこう!

もみじは樹形に偏りがあります。そのため、植える場所によって樹形を選ぶことが大切です。
樹形は剪定によって整えることも可能なため、横に広がるようにしたい場合は、少し広めの場所に植えると良いでしょう。
自然樹形を楽しみたいという人もみられますが、もみじには適度な剪定も必要です。
毎年剪定しないと木の枝が混んできて、樹形が乱れてしまいます。
剪定は落葉後がベストな時期となっています。

また、近年イラガによる虫害が多いことも注意点です。
イラガの幼虫は葉を食べてしまうため、葉がボロボロになり生育に支障が出ますし、見た目にも良くありません。
さらに、イラガの幼虫の背中にあるトゲには毒があり、刺されると痛みがはしるため、発生すると子どもが庭で遊べないなど生活に不便が出る可能性があります。
しかし、イラガは薬剤を使って予防や駆除することが可能です。
有効な薬剤にはオルトランやスミオチンなどがあり、ホームセンターや通販など手軽に購入できます。
駆除するときにはイラガの幼虫に刺されないように、長ズボンや長袖などを身につけるなど十分注意しましょう。

 

管理方法のポイントとは?

もみじは乾燥が苦手な植物です。
夏の日差しにあたりすぎると葉が縮れることもあるため、植えるときは夏に半日陰になるような場所を選ぶと良いでしょう。
また、植え付けには小粒の赤玉土をベースに、腐葉土と黒土を混ぜ合わせた土がおすすめです。
混合の比率の目安は、赤玉土7に対し腐葉土が1、黒土が2です。

水やりは、土が乾いているのに気づいたら行います。
葉の乾燥を防ぐために、夏は葉にも水をかけると良いでしょう。

肥料は、春に新緑をよくつけるように1~2月頃に有機肥料を施します。
根元から少し離れた場所に施すことがポイントです。
剪定は落葉した後の11月下旬~2月上旬頃に行いましょう。
徒長枝や込み枝、からみ枝などを切ります。
イロハモミジなどの場合は、新梢が熟して木質化し始める5月頃に、伸びすぎた枝を手で折って樹形を整えることもあります。
ただし、手で折ることで折った場所から下の部分は枯れることがないため、しっかりした剪定にはなりません。

気をつけなければならない病気には、葉に白いカビが生える「うどんこ病」や、すす病菌によって成熟した葉が黒くなる「すす病」などがあります。
うどんこ病は梅雨時に多く、すす病菌は高温多湿を好む害虫によって媒介されやすいため、日当たりや風通しの良い場所で育てることが大切です。
害虫はアブラムシやテッポウムシ(ゴマダラカミキリ)、ミノムシ、コウモリガなどに注意しましょう。
アブラムシは新芽や若い葉に発生しその汁を吸ってしまいますし、テッポウムシによる食害は葉に致命的なダメージを与えることもあります。
ミノムシやコウモリガも葉や幹などを食べてしまうため、殺虫剤を使って予防や駆除をしましょう。

 

もみじの管理のコツは病害虫を防ぐこと!四季折々の姿を楽しもう!

園芸の世界では、切込みが深く数の多いものをもみじ、浅く少ないものをカエデと呼びます。
もみじは病害虫の被害が多いことが特徴ですが、耐寒性があるため冬場の管理は難しくありません。
病害虫の予防方法さえ覚えれば、長く楽しめるでしょう。
風情のある光景を作り出してくれるもみじを庭木として植えてみてはいかがでしょうか。