みなさんこんにちは。shioriです。
先日はインナチュラルの植物研修についてレポートしましたが、
今回からは研修内容を数回に分けまとめていきたいと思います。
インナチュラルメンバーが植物のプロであり続けるための貴重な研修です。
植物と暮らしていらっしゃるそこのアナタ!
ぜひぜひご一読くださいませ!
テーマは「水やり」
盆栽の世界には「水やり三年」という言葉があるのをご存知でしょうか?
水やりって一見ただ水を撒いているだけの簡単な作業に思えますが、
実は植物の命に関わる繊細で重要な難しい作業なんです。
それなのに基礎中の基礎として、初心者でも最初から行わなければいけません。
だからこそ「どんなことを」「どんな風に」してあげればいいのか、
あるいは「何を知らなければいけないのか」この連載でご説明します。
植物と「水」の関係性
ところでみなさんは水やりが一体なぜ必要なのかご存知ですか?
もちろん答えは「植物が生きるために水が必要だから」。
ではどうして植物が生きるためには水が必要なのでしょう?
……改めて答えようとすると上手く言えない。という方も多いかもしれません。
でもこの答え、実はみんな中学校で習っているはずなんですよ!
ちょっと思い出してみましょう。
①そもそも植物の体は9割が水である。
まず何よりも、植物の体は80〜90%が水でできています。
人間は60%〜70%程度が水と言わていますから、人間よりも水分が占めている割合は高いわけです。もうこの数字だけで植物にとって水がいかに重要なものか伝わってきますよね。
でももう少し詳しく説明しますと、あの植物の形は水が詰まっているおかげで保たれています。
植物の細胞一つひとつには水が詰まっていて、そのおかげで細胞は膨らんでいられる=細胞同士で支え合い形を保っていられるのです。
ですからこの水がなくなってしまうと、お互いを支える力もなくなりしんなりと萎びてしまいます。これが水切れと呼ばれる症状ですね。
②生きていくためのエネルギーも水が原料
また植物は日々「光合成」というものをして生きています。
光合成とは、植物が光を受けてデンプンなどの栄養分をつくるはたらきです。
この栄養分の原料となるのが水と二酸化炭素。
つまり植物が栄養を作るためにも水が不可欠なのです。
③体中を駆けめぐっているのも水
さらに生きていくのに必要な栄養分を体の隅々まで運ぶためにも、水が必要です。
植物の体中を隈なく走っている「道管」と「師管」は人間の血管のようなもので、当然その中を巡っているのは血液……ではなく、水。
道管を通るのは土から吸収した養分が溶けている水溶液、
師管を通るのは葉でつくられた栄養素が溶けた水溶液ですから、
どちらも植物にとって無くてはならない大切な水なのです。
「植物の90%は水でできている」
さて、いかがでしょう。
どうして植物が生きるためには水が必要なのか、今なら説明できそうでしょうか?
中学生の時はなぜ学んでいるのか分からなかったことも、植物を育てる今となっては必要不可欠な知識でしたね。
道管・師管・維管束・葉脈・蒸散・光合成・・・デンプンが糖になって・・・色水を吸わせたら維管束の配置が見られるから・・・そういえば茎を輪切りにしたような!?
あ、ちょっと余分なところまで思い出させてしまいましたか(笑)
ところで、そろそろ「植物の90%は水でできている」という言葉がただ物理的な事実を表しているわけではないと思えてきていませんか?
そうなんです。それで正しいんです!
そして植物のためにこれだけ大活躍してくれる水を補給してあげる行為こそが「水やり」なのです!
それなのに実は、ただ水を補給するだけが「水やり」じゃないなんて!?
次回はそんなお話を掲載予定です。
ぜひお楽しみに。
▼続きはこちら
なぜ「水やり」が必要なの?【水やり研修レポート②】