こんにちは、IN NATURAL STYLE編集部です。
シンボルツリーは、それだけで十分魅力的な存在ですよね。
しかし、下草があるとシンボルツリーをより引き立てることができます。
緑の下の力持ちと言える下草は、ガーデニングにとって大切な存在なのです。
また、下草の組み合わせはガーデニングセンスの見せ所となるため、手を抜きたくない部分といえます。
そこで、育てやすくて目を引くおすすめの下草を紹介します。
下草にはメリットがたくさんある!
樹木の根本に生えている草花のことを「下草」と呼びます。
大きな樹木の木陰に生えているような、低木や宿根草(多年草)が主流です。
また、グランドカバーと呼ばれる地波植物も下草の一種で、総称して「下草」といいます。
下草には、雨による土の跳ね返りを防いだり、夏場の直射日光や地表の乾燥を防いでくれたりする役割があります。
庭を管理する人間にとっても庭の植物にとっても、下草はとてもありがたい存在です。
さらに、庭のシンボルツリーの根元に植えれば、庭全体の印象を変えることも可能です。
一見目立たない下草ですが、庭全体の印象をも左右する大きな存在といっていいでしょう。
そんなガーデニングに嬉しい利点が詰まっている下草には、これ以外にもメリットがあります。
- 管理が楽になる
- 見栄えがよくなる
- 基本的に強い植物が多く育てやすい
- 雑草抑制効果がある
基本的に手間がかかるガーデニングですが、下草を植えることで管理が楽になる上に見栄えもよくなるという最高のメリットが得られます。
その上、強くて育てやすいものが多く雑草まで抑制してくれるので、下草はまさにガーデニングの救世主といえそうです。
愛され下草のアイビー!
ウコギ科キヅタ属のアイビーは、とても人気のある下草です。
地を這うようにツルを伸ばす常緑性の植物で、観葉植物としても広く使用されています。
その最大の特徴は、かわいらしい葉っぱです。
葉の模様や形・色はさまざまで、マーブル模様やライトグリーンやグレーのものがあります。
アイビーは、気根(付着根)を出して壁や樹木などに張りついて成長する性質をもっています。
また、とても強い植物としても有名で、越冬はもちろん、地面から家屋の壁を覆い尽くしてしまうこともあるのです。
アイビーの育て方のポイントは、午前中は日が当たる程度の半日陰で育てることです。
まったく日が当たらない建物の北側でも育ちますが、徒長しやすいというデメリットがあります。
その上、斑入り品種では斑がはっきり出ないこともあり、きれいに育たない可能性も高くなります。
また、斑入りの品種は夏に強い日ざしで葉焼けしやすいので注意しましょう。
庭植えの場合は、水やりは必要なく肥料も特に必要ないので育てやすい植物といえますね。
ただし、すす病、炭そ病、アブラムシ、カイガラムシなどの病害虫には、十分注意していきましょう。
じゅうたんのように広がるシバザクラ!
シバザクラは、ハナシノブ科でフロックス属の植物です。
春になると、まるで桜を思わせるかわいらしい花を一面に咲かせる、美しい植物となっています。
芝生のように地面に広がり、それは花のじゅうたんのようになります。
花が咲くころには、葉が見えないほどに一面に咲き誇る花の姿が特徴的ですね。
開花期は4月上旬から5月下旬で、開花期間は1~2週間ほどとなっています。
ただし、地域によって多少の誤差があるようです。
常緑で地面を覆いつくすように密生し、土の流失を防ぐために、花壇の縁取りや石垣、のり面などで利用されることが多い、シバザクラ。
シバザクラと呼ばれてはいるものの、シバほど踏圧には強くありません。
そこで、人に踏まれないところで育てるのがポイントです。
また、株が混んでくると枝枯れすることがあるので、秋頃に株分けして植え替えるといいでしょう。
シバザクラは、どちらかというと日なたを好み水はけのよい土壌が向いている植物です。
水はけが悪いと高温多湿の時期に株が蒸れて枯れやすくなってしまうので、傾斜地や石垣のような、水がたまらず乾燥しやすい場所で育てるようにします。
水はけが悪い場合は、パーライトや軽石、腐葉土などの有機物などをよくすき込んで土壌改良して使用するのがおすすめです。
植えつけ後は、根づくまでは土が乾き始めたらたっぷりと水やりをするという方法で育てます。
その後のお世話は、庭植えの場合はほとんど不要なのも嬉しいですね。
年間で見ると、2月下旬から3月上旬に液体肥料を規定倍率に薄め、2週間に1回程度施します。
さらに、3月下旬に1回、緩効性化成肥料を規定量置き、肥をしましょう。
病害虫はほとんど発生しないので、手のかからない植物といえそうです。
日陰ならハツユキカズラがおすすめ!
キョウチクトウ科テイカカズラ属となるハツユキカズラは、緑色の葉の上に雪が積もったように枝の先端の葉が白く、葉先はまるで霜焼けをしたかのようにほんのりピンク色がかっている姿が特徴です。
育て方のポイントは、半日陰もしくは日なたで育てることとなります。
強い日ざしと乾燥によって葉が傷むことがありますが、夏の直射日光と乾燥にさえ気をつければ旺盛に生育してくれるのがポイントなのです。
水はけがよく適度に湿り気をもっているハツユキガズラは、肥沃な土壌で育てていきましょう。
元肥として、緩効性化成肥料を土壌や用土に混ぜておくとベストです。
追肥は鉢植えの場合、夏を除く春から秋の成長期に、緩効性肥料を置き肥するか、液体肥料を定期的に施します。
混み合って風通しが悪くなると、葉にアブラムシやカイガラムシが発生してしまうのでこまめにチェックしていきましょう。
定番のヤブランも素敵!
ヤブランは、白く縁取りした緑の細い葉に、紫色の小さな粒のような花を咲かせる姿が特徴的な植物です。
葉は白く縁取りのないものあり、白い花を咲かせる品種もあります。
真冬でも葉が落ちないのが特徴で、グランドカバーの定番として人気となっていますね。
ヤブランは日本各地の林床などで、ごく一般的に見られる常緑性の多年草です。
ほぼ一年中同じ草姿を保ち、性質が強く丈夫で手のかからない植物となっています。
その利便性の良さから、古くから緑化や造園の植栽材料として広く利用されています。
耐寒性と耐暑性が強く日なたから日陰まで幅広い環境に適応するので、ヤブランはどんな場所でもしっかりと根付いてくれることでしょう。
病害虫の被害もほとんど見られず土質もあまり選ばないので、非常に扱いやすい植物といえます。
下草の魅力も活かした庭作りを!
下草というと、単なるグラウンドカバーとして捉えてしまうことが多くあります。
しかし、下草にもそれぞれに魅力があり、四季折々の表情を楽しむことができる植物となっています。
その魅力を見出すことができれば、庭はより一層素敵な空間になることでしょう。
シンボルツリーと相性の良いお気に入りの下草を見つけて、より素晴らしい庭を作っていけるといいですね。