こんにちは、IN NATURAL STYLE編集部です。
観葉植物に害虫が発生すると、観葉植物に元気がなくなりますし、見た目も台無しになりますよね。
害虫には繁殖力が高いものもいるため、すぐにでも駆除をしたいところではないでしょうか。
しかし、駆除の仕方がわからずに困ってしまう人もいるでしょう。
そこで、観葉植物に発生する代表的な害虫の特徴や駆除方法、予防方法についてご紹介します。
目次
観葉植物につく虫の種類
観葉植物につく虫というのはある程度種類が決まっているものです。
そのなかでも、特に注意をしなければいけないのが、ハダニ、アブラムシ、コナカイガラムシ、カイガラムシ、ナメクジ、オンシツコナジラミです。
これらの虫は観葉植物に害を与える虫のため、すぐに対処する必要があります。個々に詳しく解説していくと、ハダニは葉の裏につくことが多く、つくと白い斑点になるのが特徴です。
そのまま放置すると植物が枯れてしまうので、ピンセットで取り除くか、霧吹きをして事前に予防をしましょう。
次のアブラムシは春以降の暖かい時期に多く、新芽や茎につきやすい虫です。
つくことで樹液を吸っているので、次第に植物を弱らせてしまいます。
駆除方法としては、水を勢いよくかけるか、拭き取ることが有効です。
コナカイガラムシは見た目が白いホコリに似ていて、気づきにくい厄介な虫です。
さらに、糞がつくと「すす病」の原因にもなります。
対策としては、成虫になる前にピンセットなどで取り除いてしまうのが良いでしょう。
カイガラムシも同じく、糞がすす病を誘発する厄介な虫です。
葉に白いポツポツとしたものが付いているときは、カイガラムシかもしれません。
成虫になると殺虫剤が効きにくくなるので、見つけたらすぐに歯ブラシなどで落とすか、枝ごと切り落としてしまうことが重要です。

梅雨などの雨の時期に多いのが、ナメクジです。
一般的にも良く知られていますが、茎や葉を食べてしまう、植物には天敵の虫になります。
弱点は塩で、振りかけると簡単に駆除することができます。
また、専用の薬剤を使ってみるのも良いでしょう。
野外だけではなく、屋内で発生する虫がオンシツコナジラミです。
この虫は葉の裏につくことが多く、気づきにくいのも特徴です。
飛び回るうえに、糞がすす病を誘発するので早めに駆除する必要があります。
その際は薬剤を使って駆除しますが、周囲に飛び回る習性があるので、周りの植物を含めて薬剤を吹きかけるようにしましょう。
このほかにも、観葉植物に被害は与えないものの、見た目が不快な虫もいます。その代表がアリ、コバエ、トビムシ、ゴキブリです。
アリの場合はアブラムシに引き寄せられて寄ってくることが多いので、まずはアブラムシを駆除するとアリもいなくなります。
コバエは湿った土に卵を産んで繁殖する習性を持っています。
植物に害はないですが、衛生的には良くないので、見かけたら潰して駆除しましょう。
また、有機肥料に反応するのがトビムシです。
土の近くを飛び回ることが多いですが、有機肥料の使用を控えると予防につながります。
最後のゴキブリは苦手な人も多いでしょう。
暖かい鉢の下に潜んでいることが多いので、近くにゴキブリ用のトラップを設置して駆除することがおすすめです。
【観葉植物の葉や茎に発生】見た目がさまざまなカイガラムシ!すす病の原因になることも
「カイガラムシ」とは、カメムシ目カイガラムシ上科に分類される昆虫です。
とても種類が多いことで知られ、世界中に7000種類以上、日本だけでも400種類以上いるといわれています。
大きさは種類によって異なりますが、1ミリや3ミリといったミリ単位のものが多く、植物に寄生するとほとんど動きません。
見た目もさまざまで、色が黒く殻が硬いものもいれば、白っぽくフワフワしたものもいます。
カイガラムシは観葉植物の汁を吸ってその栄養分を奪ってしまうため、観葉植物の成長が妨げられますし、状態も悪くなります。
また、カイガラムシの排せつ物には「すす病菌」と呼ばれる菌が繁殖しやすいため、カイガラムシが発生することで、観葉植物の茎や葉が黒く変色してしまう「すす病」などの病気にかかる原因にもなります。
カイガラムシは、狭くて暗い場所を好むため、このような場所に観葉植物を置かないことが大切です。
もし、カイガラムシが発生してしまった場合は、カイガラムシ専用の殺虫スプレーで駆除しましょう。
さらに、カイガラムシの卵や幼虫はとても小さいため、駆除ができていないことに気付けないケースが多くみられます。
そのため、駆除後もしばらくはカイガラムシが再び発生していないかどうか、こまめにチェックするようにしましょう。

【観葉植物の葉や茎に発生】葉の色を退色させるハダニ!撃退方法は葉の裏側への「葉水」!
「ハダニ」はダニの一種で、脚が8本あるため、まるでクモのように見えることが特徴です。
種類によりますが、大きさは0.3ミリから0.5ミリほどのものが多くみられます。
ハダニは葉に付着して、口にある針のような部分から植物の汁を吸います。
これにより植物の生育が悪くなり、最悪の場合枯れてしまうこともあります。(※7)
また、ハダニに汁を吸われた場所の葉の色が退色してしまうことも、ハダニによる被害の特徴です。
そのため、ハダニが観葉植物に多数寄生することで、観葉植物本来の色が損なわれ、見た目が汚くなってしまいます。
ハダニが特に好むのは、ヤシ系やシダ系の観葉植物です。
ハダニは水に弱いため、霧吹きで葉や茎に水をスプレーする「葉水」をこまめに行い対処しましょう。
ハダニは葉の裏側にいることが多いため、特に葉の裏側にしっかりと葉水をすることが大切です。

【観葉植物の葉や茎に発生】繁殖力が高いアブラムシ!水を噴射して拭き取ろう
「アブラムシ」は、アブラムシ科に属する昆虫です。
日本にいる種類だけでも700種類以上と、種類がとても多いことが特徴です。
体長は2ミリから4ミリ程度で、春ごろに発生し、新芽を好んで食べます。
アブラムシは葉の養分を吸うため、発生すると観葉植物の生育が悪くなりますし、ウイルスを媒介するため観葉植物が病気にかかりやすくなります。
さらに、繁殖力が高いことも特徴で、卵からフ化したアブラムシは10日ほどで成虫となり、成虫は毎日卵を産みます。
そのため、気が付いたら観葉植物にアブラムシがびっしりついていた、ということも珍しくありません。
アブラムシは、水を噴射して吹き飛ばすことが可能です。
毎日こまめに水で吹き飛ばすことで、アブラムシの繁殖を予防することにもつながります。
また、濡らした布や雑巾で拭きとることで、駆除することもできます。
ここまでできれば理想です。
観葉植物の葉や新芽には柔らかく傷つきやすいものもあるため、やさしく拭きとるようにしましょう。

虫がつかないようにするには?
観葉植物につく虫というのは見た目が不快なため、できれば虫がつかないようにしたいという人も多いことでしょう。
できるだけ虫がつかない方法の基本として、植物は屋外ではなく室内で栽培するということです。
これは、観葉植物につく虫の多くが屋外で発生するためで、それを室内に変えるだけで予防できるからです。
この室内で栽培するというのは徹底する必要があり、水やりなどのときも屋外には出さないほうが良いでしょう。
また、オンシツコナジラミは室内栽培の場合でも発生する虫です。
この虫は元々、観葉植物よりも野菜につくことが多く、風通しの悪い場所を好むという性質があります。
そのため、葉が混み合わないように剪定するなどして予防することが大切です。そして、観葉植物そのものにも虫がつきやすいものと、つきにくいものもあります。
虫が苦手なら、虫がつきにくい観葉植物を選ぶようにしましょう。
そのようにすれば、虫の発生を避けることができます。

観葉植物に害虫を発生させないためのポイントとは?
観葉植物に害虫が発生するのを防ぐためにも、葉水をこまめに行うようにしましょう。
害虫によってはハダニのように葉の裏側を好むこともあるため、葉の表側だけでなく、裏側に葉水をすることも大切です。
葉水をしながら、葉や花、茎などの状態を一緒に確認しておくと、害虫や病気の発生にいち早く気付くことができるでしょう。
また、観葉植物を外に置くとハダニが葉に付着したり、ナメクジが鉢に忍び込んだりする可能性があります。
害虫を防ぐためにも、観葉植物はできるだけ家の中に置くようにしましょう。
虫除け用の粒剤を使う方法も有効です。
虫除け用の粒剤とは、鉢の中に置くタイプの粒状の薬剤ことです。
薬剤の成分を観葉植物に吸わせることで、その成分が葉や茎などに行き渡り、葉や茎から植物の汁を吸った虫を退治できる仕組みとなっています。
他に、腐葉土や堆肥を避けることも大切です。
腐葉土や堆肥には、トビムシなどの害虫が生息している恐れがあります。
観葉植物に使う土には、市販の観葉植物用の土を選ぶと良いでしょう。

虫をよせつけない室内の栽培方法
室内で観葉植物を栽培するときには、虫をよせつけないためのポイントがあります。
最初のポイントとしては、受け皿に水を残さないことです。
受け皿に水を残すと根枯れの原因にもなり、良いことはありません。
底に水があると虫もよせつけやすいので、水やりはこまめにして、残ったものは捨てましょう。
次に有効なのが、葉水をかけることです。
なぜなら、アブラムシなどの一部の虫は水に弱いため、葉に水をかけると付着を防止できるからです。
その際にホコリも落とせるので、一石二鳥と言えます。
最後のポイントは、できるだけ日当たりの良い場所に観葉植物を置いて、湿気にさらさないことです。
虫は湿気を好むものが多いので、このような対策も有効なのです。
ただし、夏は葉が焼けてしまうこともあるので、レースのカーテンなどで日差しを和らげてあげるようにしましょう。
このように、工夫次第で観葉植物につく虫を減らしたり、無くしたりすることができます。
しっかりと虫対策もして、賢く観葉植物を楽しみたいものですね。
虫がつきにくい観葉植物とは?
具体的に虫がつきにくい観葉植物の品種を見ていきましょう。
それは、ポトス、サンセベリア、パキラ、モンステラ、サボテンの各品種です。ポトスは品種が豊富で、栽培がしやすいことでも有名です。
育て方としては、春~秋は半日陰で、冬は日当たりの良い場所で栽培するのが良いでしょう。
水やりは、春~秋はたっぷりとあげて、冬は乾燥気味にするのがポイントです。同じく品種が多く、色々な楽しみ方ができることで有名なのがサンセベリアです。
こちらは非常に乾燥に強いので、春~秋は土が乾いたら少し水を与え、冬は乾燥気味に育てると良く育ちます。
次のパキラもたくさんの水は必要なく、季節を問わずに乾燥したら水を与えます。
耐陰性もありますが、丈夫に育てたいなら、出来るだけ日に当てると良いでしょう。
モンステラも同じく耐陰性はありますが、日に当てたほうが丈夫に育つ品種です。
水やりは土が乾いたら与えるのが好ましいです。
最後のサボテンは有名な品種ですが、こちらも乾燥に強く、日光を好みます。
注意点としては、水やりの仕方を間違えると枯れてしまうことです。
基本的には乾燥気味にしておき、土が乾いたら水を与えるようにしましょう。
暮らしを豊かにしてくれる観葉植物!害虫を予防して健康に保とう!
観葉植物に発生する害虫の種類は、カイガラムシやナメクジなどさまざまです。
これらの害虫が発生することで、観葉植物の生育が悪くなったり、枯れたりしてしまいます。
害虫が発生する原因や対処方法もそれぞれのため、発生した害虫の特徴を理解し、その害虫に効果的な方法で撃退するようにしましょう。
また、害虫が発生しないように、毎日葉水を行うなどの予防方法を取り入れることも大切です。
毎日の暮らしを緑豊かなものにするためにも、これらの対処方法や予防方法を取り入れて観葉植物を健康に保ってみてはいかがでしょうか。