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根っこはナゼもじゃもじゃなのか

みなさまメリー クリスマス・イブ!!

ガーデンプランナーの長谷川です。

街中はイルミネーションでキラキラしてテンションが上がりますね!(テンションは上がっておりますが、本日クリスマスとは何も関係ないブログです。)

私事ですが、内勤になり現場に出ることもめっきりなくなり社内でガリガリ(PCなのでポチポチ?)図面を作成する日々を送っております。

インナチュラルの本社では机の上に観葉植物が置いてあるのですが、その中の一つに水耕栽培中のモンステラがいます。

半透明の入れ物に入っているので根っこ丸見え状態で元気に育っています。

そんなモンステラの根っこを眺めていて、改めて「根っこ」ってもじゃもじゃしているなと。

なんでだろうと思ったこと、ありませんか??

だいぶ昔に購入した本「植物の形には意味がある」(著:園池公毅)に、まさに記載があったなと思い読み返してみたので軽くご紹介したいと思います。(もっと詳しいことが気になる方は本をご購読ください。)

機能面としてのもじゃもじゃ

ほとんどの植物の根がもじゃもじゃ⇒ということは、根の本質的な機能が隠れているに違いない。

その機能とは何なのでしょうか?

その1:水と養分の吸収

外からより多くの物質(水や養分)を速く取り込むには、その物質に触れる表面積が広くなくてはいけません。アメリカの研究者がポットに植えたライ麦の地中の根の総延長を調べたら数百キロメートルあったという論文が出ているそうです。ビックリな長さですね。ポット苗でさえそんな長さの根が必要なので、まっすぐ一本だけ根を地中に伸ばすよりは、主根を軸に枝分かれして細かい根を脇からたくさん出した方が現実的ですし効率的です。納得のもじゃもじゃですね。

その2:植物自身の土壌への固定

根は土中で地上部の植物体を支える役割も担っています。根が少ないと支えきれずに倒れてしまいます。一本の根でも支えるだけの太さと長さがあればいいのですが、太く長くするよりも横に広げ細かい根を張り巡らせた方が土が浅い場所でもがっちり固定が可能です。直根性(根を横に広げず真下に伸ばす)の植物もいますが、そういった植物は土が浅い場所にはあまり向いていません。また、水耕栽培の場合は関係ないのでは?と思う方もいるかと思いますが、机上のモンステラは半蔓性植物のため本来自生地などでは他の植物に絡まって生えていたりします。そのため面白いことにその特性が水の中でも顕著に出ていて、よく見てみると細かい根毛をたくさん出して容器にがっちり吸着し固定されていました。つまんで持ち上げると容器ごと持ち上がります。不思議ですね。植物は環境適応能力が高いなとつくづく感心です。(植物にもよりますが)

もじゃもじゃ以外の根っこの形態

根っこが基本的な機能である、土壌からの水と養分の吸収以外の機能を担う場合にはその形が大きく変化します。妙な形の根っこを見つけたらそれは特殊な機能を担っている根っこの可能性大です!

 

鍾乳石型 凸状の根っこ

樹木の側に鍾乳石のような形のものがたくさん突き出している光景を見かけます。これは樹木のの呼吸根なのです。地中には別で通常の根も張っています。川沿い等の低湿地などでは土が水をかぶって土壌中の隙間に空気が無くなり、根が呼吸できなくなってしまうそうで、そんな時に呼吸根が地上の空気を取り込み供給してくれます。

幹を支えるような支柱根

南の方へ行きますとお目見掛るマングローブ。マングローブの構成樹種の一つヤエヤマヒルギは、支柱根と呼ばれる根が中心の幹を周りからサポートするように生えています(一見タコのようです)。これも呼吸根としての役割もある程度持っているのですが、その他にも、マングローブは満潮になると水没する河口に堆積した柔らかい土壌に成り立っているので、そんな不安定な条件でも幹をしっかり支える為に支柱根が役立っていると想像できます。

貯蔵庫としての根っこ(貯蔵根)

貯蔵根の一番身近なものはサツマイモです。根の一部が肥大化してその中にデンプンが溜められています。

 

最後に

やはり形状とは機能に即したものなんだなと改めて自然界に感心で。また、根っこの形状によってその植物が置かれている環境が見えてくるのでとれも興味深いですね。普段歩いている道すがらにも変わった根っこが出ているかも!

[参考図書:植物の形には意味がある」(著:園池公毅)]

 

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