庭木にもみじを選ぼう!上手な育て方のポイントは?

こんにちは。IN NATURAL STYLE編集部です。

自宅の庭で移り変わる季節を楽しめたら、それだけで生活が楽しくなりますよね。
夏にはみずみずしい緑、秋には美しい紅葉を楽しめるもみじは、1本植えるだけでがらりと庭の風景を変えてくれる存在です。
ここでは、庭木にできるもみじの種類や選び方、剪定の方法、気をつけたい病気などを紹介し、もみじをどのように育てればいいのかを解説していきます。

庭木に適したもみじの種類は?

日本でもみじと呼ばれているのは、ムクロジ科カエデ属の落葉樹のことで、国内に自生しているものだけでも約30種類ほどあります。
この中にはイロハモミジ、ヤマモミジ、オオモミジなどがあり、それぞれに特徴を持っています。
このうちオオモミジは比較的標高の高い場所に自生し、葉が大きく、樹高も高くなりやすい種類です。

そのため、庭木にはあまり向いていません。
庭に植えるのであれば、イロハモミジもしくはヤマモミジが選ばれることが多くなっています。
イロハモミジは葉が5~7つに深く裂けることからそれを「いろはにほへと」と数えたことが名前の由来です。
ヤマモミジはイロハモミジと似ていますが、葉は通常一回り大きく、葉は7~9つに分かれます。

もみじはシンボルツリーにふさわしい

特徴的な葉の形やナチュラルな樹形といった特徴を持ち、存在感を放つもみじは、庭の「シンボルツリー」として育てていくのがおすすめです。
シンボルツリーとは庭の中心となる、もっとも目を引く木のことです。
もみじの露地苗(風雨にさらされる場所に植える苗)には、「株立ち」と「単株」(単木・単幹)とがあります。
シンボルツリーとして育てるのであれば、単株を選んだほうがいいでしょう。
株立ちとは根元から何本もの幹が伸びて枝分かれしているタイプで、単株とは幹が分かれておらず1本になっているタイプの植木のことをいいます。

株立ちは1本1本の幹が細く、生長するにつれ横に広がって幅をとる可能性があります。
そのぶん樹高が高くなることが少なく、線が細い印象の木になりがちです。
単株は1本の木ですから、育てていくにつれどっしりとした存在感が出てきます。
樹高も高くなっていき、シンボルツリーにふさわしい風格をまとっていきます。

もみじは剪定が難しい庭木

樹木は植えっぱなしだと生長や見た目の美しさに影響を及ぼします。
そのために剪定が必要になってくるわけですが、もみじは初心者には剪定が難しい庭木です。
人工的な形ありきで作りあげるタイプの木ではないため、木の特徴や個性を活かして育てていくことが重要になってきます。
もみじ自身がどのように枝を伸ばしたがっているかを見極め、それを矯正したり阻んだりせずに自然に育てましょう。
剪定には2つの目的があり、樹形を決める強い剪定と、余計な枝葉を落として風通しをよくする弱い剪定とがあります。

樹形を決める剪定は落葉後の冬期期間に、風通しをよくする剪定は緑の葉が生い茂る夏場(7月ごろ)に行います。
春から夏にかけては樹木がよく育つ季節です。
その時期に樹形に影響が出るような強い剪定をしてしまうと、すぐに枝が勢いよく伸びてきてしまい、せっかくの樹形を乱すことにもなりかねません。
さらに、夏場に新たに発生した部分は、色素をうまく作ることができず、紅葉の季節になってもきれいに色づかないのです。
夏場の剪定は、あくまでも風通しをよくすることと、木の中心部にまで日光を当てることが目的だということを忘れないようにしましょう。
樹形を決める冬期の剪定は、庭全体のイメージにもかかわる重要なことです。
植え付け後、最初に樹形を決める剪定をする際は、プロに依頼するのが確実です。

目的によって異なる剪定方法

樹形を決める剪定を行う際は、目的に合ったやり方をすることが重要です。
まず、木を一定の大きさに保ちたい場合は、伸びすぎた枝を根元部分から切り落とし、切り口に癒合剤を塗って保護します。
これを「切り戻し剪定」といいます。
「樹木を庭の広さに合わせた大きさにしたい」「お隣の敷地に枝が出ないようにしたい」といった場合に有効です。
癒合剤とは樹木の傷口を保護するためのもので、塗布すると雑菌などの侵入を防ぐことができます。
風通しをよくする剪定で切るような細い枝には必要ありませんが、太めの枝を落としたときには塗っておきましょう。
樹形を整える剪定では、重なっている枝のうち細いほうを根元から切り、太い枝を残していきます。
細い枝が重なっている状態であれば、細い枝を間引いて枝と枝の間に余裕を持たせます。

うどんこ病と黒紋病に注意

もみじはたいへん繊細な木のため、手入れを怠ると病気にかかりやすいという一面も持っています。
もみじを育てるにあたって注意したい病気は、「うどんこ病」と「黒紋病」です。
「うどんこ病」はその名が示す通り、葉にうどんこをまぶしたような白いカビがつく病気のことを指します。
もみじの場合は春から初夏にかけてなりやすく、葉に白い斑点が現れたら要注意。
風通しが悪い環境でかかりやすく、予防のためには、葉が密集しすぎないよう適切に剪定をして風通しをよくするなどの対策をしましょう。
また、うどんこ病のカビは乾燥に強く水が苦手ですので、水やりの際に葉にも水をかけ、カビを洗い流すようにします。
ひどくならなければ比較的簡単に対策できる病気です。

「黒紋病」は夏に注意したい病気で、葉の表面に緑黄色の斑点ができ、それが少しずつ黒くなっていきます。
この病気が発生するとその周辺が秋になっても紅葉しなくなり、見た目にも大きな影響を及ぼします。
ベンレート水和剤をはじめとする薬剤を使わないと治すことができません。
黒紋病にかかってしまった葉は放置せず、落ち葉も含めて焼却処分する必要があります。
いずれの病気もこまめに樹木を観察し、適切に手入れをして予防や早期発見に努めるようにしましょう。

プロの力を借りて美しく育てよう

日本の秋の象徴でもあるもみじは、庭にあるだけで存在感を放つ魅力的な木ですが、繊細で樹形の決め方が難しいという一面も持っています。
もみじを美しくすこやかに育てるためには、ある程度はプロの力を借りたほうがいいでしょう。
そのうえで、病気を予防するにはこまめな手入れが欠かせません。
強い剪定はプロにお願いしつつ、毎日の世話は自分の手でしっかりと行い、庭で紅葉を楽しめるように育てていきましょう。