こんにちは、IN NATURAL STYLE編集部です。
人工的に作られた土を使って植物を育てるハイドロカルチャーは、汚れにくいため室内にも適しています。
そのため、気軽に栽培を始めやすい方法といわれていますが、ちゃんと生長させるためには肥料も必要です。
肥料を与えるときは、いくつか大切なポイントがあります。
この記事では、ハイドロカルチャーに適した肥料の特徴や与え方、注意点について紹介します。
ハイドロカルチャーに合った肥料を選ぶ
水を吸いやすい専用の土を使って栽培するハイドロカルチャーでは、「水溶性」が大事なキーワードとなります。
水で育てるという性質を持っているので、水に溶きやすい肥料を選ぶのが適切です。
ハイドロカルチャーは土に水分を溜め、同じ水を無駄なく利用する仕組みが使われています。
そのため、環境に優しい有機肥料を使用した場合は水が腐りやすくなってしまい、カビなどが発生する原因になります。
カビの発生などを防ぐ成分がしっかりと配合されている化学肥料であれば、水が腐りにくくきれいな状態を保てます。
また、ハイドロカルチャーには固形肥料よりも水に溶けやすい液体肥料のほうが適しています。
固形の肥料を使った場合は、なかなか水に溶けにくかったり均一に混じらなかったりするためです。
肥料の成分と合わせて考慮すると、ハイドロカルチャーのような水耕栽培には化学肥料の液肥がベストといえます。

適切な肥料の与え方とは
一般的な液肥を使用する場合、肥料の種類によっては薄めて使用する場合もあるため難しく思われがちです。
しかし、ハイドロカルチャー専用に作られた肥料を使えば、薄める手間もなく楽に栄養を与えられます。
植物の状態が気になったとき、さっと手軽に使えるので、事前の準備なども必要ありません。
土用の液肥をハイドロカルチャーで使う場合は濃度を調整しなければならないので、500倍ほどに希釈してから与えましょう。
ハイドロカルチャーで栽培している植物を順調に育てるには、適切な時期に肥料を使うのがポイントです。
一般的に、肥料を与えるのは4〜10月がよいといわれています。
この時期は植物が生長しやすい時期なので、2週間〜1カ月置きに肥料を使いましょう。
与える頻度は植物の生長度合いなどを見て加減します。
寒さを感じる冬は、植物の生長スピードがとても緩やかになる時期です。
生長スピードに合わない頻度で過剰に肥料を使ってしまうと、植物が枯れてしまうおそれがあるので注意しなければなりません。
暖かい時期になって再び生長を始めるまで、肥料は与えないほうがよいでしょう。

ハイドロカルチャーで肥料を与えるときの注意点
ハイドロカルチャーで肥料を与えるときには、与える量についても気を付ける必要があります。
肥料を与えすぎると根の周囲の肥料濃度が高くなって、枯れるおそれがあるためです。
例えば、パキラに肥料を与えすぎてしまうと、根の周りの肥料濃度を薄めるため、パキラ自身が水分を排出しようとします。
生長に必要な水分まで排出することになり、結果的に枯れる原因に繋がるのです。
また、肥料を与える前には植物の状態をよく見るのも大切なポイントです。
植物の元気がないときは、根が傷んで栄養を効率よく吸収できていないおそれがあります。
そのときは、通常より薄めた肥料を使い様子を見て、しっかりと回復させましょう。
土用の肥料は含まれている成分や配合にそれぞれ違いがあるため、植物の状態や種類によっては負担がかかってしまう場合があります。
きちんと栄養を与えるためにも、水耕栽培用の肥料を使うようにしましょう。

肥料の加減が難しくてわからないときの対処法
水耕栽培に慣れていないときは、肥料の加減や与え方について迷ってしまいがちです。
難しいと感じた場合は、「イオン交換樹脂栄養剤」を使用してみると良いでしょう。
水質の浄化を行ってくれるものとして「イオン交換樹脂剤」は知られています。「イオン交換樹脂栄養剤」は、養分を少しずつ排出する働きをしてくれる便利な栄養剤です。
自分で加減しながら肥料を使用する手間を省けるので、簡単に植物に栄養を与えられます。
「イオン交換樹脂栄養剤」を与えるときは、使用方法についても気を付けなければなりません。
一般的に、「イオン交換樹脂栄養剤」の効果はおよそ3カ月間といわれています。
不安だからといって必要以上に栄養剤を与えたり、効果が切れるタイミングを忘れたりしないようにしましょう。
「イオン交換樹脂栄養剤」は底に敷いて使う種類の肥料です。事前に使い方をよく調べておき、正しい方法で使いましょう。
また、栄養過多になってしまうため、「イオン交換樹脂栄養剤」を使用する際はほかの肥料と併用しないように気を付けます。

ハイドロカルチャーの特徴に合った肥料を与えよう
ハイドロカルチャーで育てている植物に肥料を与える場合は、液肥か「イオン交換樹脂栄養剤」を使用するという方法があります。
液肥は植物の状態に合わせて自分で加減を調整しやすく、「イオン交換樹脂栄養剤」は肥料を調整する手間を省けるのが特徴です。
必要以上に肥料を与えてしまうと、栄養過多になったり枯れたりするおそれがあるため注意しなければなりません。
ハイドロカルチャーの特徴に合った種類の肥料を選んで適切な方法で与え、元気な植物を育てましょう。