こんにちは。IN NATURAL STYLE編集部です。
観葉植物というと、部屋の中に置いて緑を楽しむというイメージを持つ人が多いのではないでしょうか。
しかし、実はコツさえ掴めば屋外で育てることも可能です。
観葉植物を外にも置けるようになれば、庭やベランダの雰囲気を変えることもできるので楽しみ方が増えますね。
そこで、今回は屋外で育てるのに向いている観賞植物と、育て方について解説していきます。
外で育てる観葉植物の条件
観葉植物は原産地によって特性が異なります。
たとえば、原産地が熱帯地方の観葉植物なら暑さには強いものの、寒さには弱いということです。
そのため、外で育てるなら夏は高温多湿で冬は温度が下がるという、日本の気候に合うものを選ぶ必要があります。
観葉植物は寒さに弱いものが多いので購入するときは見た目だけでなく、耐寒性もチェックしましょう。
また、日光が当たる場所に置く場合は、比較的日差しに強いものを選ぶこともポイントです。
日差しの強い夏は植物の生長期なので、しっかり水やりをしなければいけない品種が多くあります。
もし、数日留守にするときは鉢の受け皿に水を張り、日陰に置いておくと水切れ予防になります。
ちなみに、昼間に水やりをすると葉に水滴が付き、その水滴の温度が上昇して葉焼けを起こす可能性があるため朝か夕方に行います。
一方、気温の下がる冬は観葉植物があまり水を吸い上げなくなるので、ほかの季節と同じペースで水やりをすると枯れてしまう可能性があります。
水やりは土が乾燥してから行うようにしましょう。
寒さや霜対策のために、発泡スチロールやダンボールで観葉植物の周りを囲ってあげるのも効果的です。
乾燥や寒さに強いオリーブ

外でも育てられる観葉植物のひとつは、シンボルツリーとして庭などで育てている人も多い「オリーブ」です。
原産地は地中海地方や中近東、北アフリカで暑さはもちろん、乾燥や寒さにも強いのが特徴です。
5~6月になると白くて小さな可愛らしい花が咲き、10~11月頃には実が完熟して黒っぽくなります。
違う品種を2本以上植えて新芽を残しながら強剪定するなど、うまく育てると実が付きやすくなります。
オリーブは日当たりの良い場所が好きなので外で育てるのは向いていますが、寒冷地の冬は夜になったら軒下や室内に入れるなど工夫が必要です。
また、基本的には乾燥に強いのですが、土の表面が乾いたら鉢底から水が染み出るまでたっぷり水やりをしてあげます。
夏は乾燥しすぎると葉が落ちることがあるので注意しましょう。
成長の早いオリーブは1~2年に1度、春先になったら植え替えをすると根詰まりを防ぐことができます。
吊り下げて育てたいワイヤープランツ

針金のような茎と丸くて小さな葉が特徴的な「ワイヤープランツ」は、ニュージーランドが原産地です。
氷点下まで耐えられ半日陰でも育てることができます。
夏の直射日光は葉焼けの原因となることがあるため、遮光ネットを利用したり半日陰に置いたりして管理しましょう。
屋外の温度が40度を超えるような場合は日陰に移動してあげます。
土の表面が乾いたら水やりのタイミングで、日が沈んだ夕方から夜にかけてたっぷり与えるのがコツです。
生長が緩やかになる冬の水やりは、土の表面が完全に乾燥し、さらに2~3日経過してから行います。
また、肥料は冬に与えると肥料焼けを起こす恐れがあるため、春~秋にかけて与えた方が安心です。
根詰まりを防ぐためにも1~2年に1度、春か秋に植え替えをしましょう。
なお、冬の寒さで葉が落ちきってしまうことはあるものの、根が生きていれば春になったら新芽が出てくるはずです。
ワイヤープランツは、ベランダの柵や軒先などハンキングできる配置にすると葉が垂れさがる様子を楽しめます。
虫がつきにくいことも大事
観葉植物を外で育てる場合は、ハダニやアブラムシなどが付きにくい植物であることも大切なポイントです。
暑さはもちろん、比較的寒さにも強く虫が付きにくい観葉植物には、たとえば、「フェニックス・ロベレニー」があります。
フェニックス・ロベレニーはインドシナが原産地で、ヤシの葉のような細長い葉が特徴です。
5~10月の生長期には、土の表面が乾いたらたっぷり水やりをします。
特に、夏場は乾燥しやすいので毎日様子を見て、霧吹きで葉水をしてあげると良いでしょう。
一方、冬は土が乾燥しても数日間は水やりの必要がありません。
フェニックス・ロベレニーは寒さに強いとはいえ、霜に当たると枯れてしまいます。
霜が降りる可能性のある地域では、冬になったら室内に入れてあげると安心です。
冬も緑のゴールドクレスト

クリスマスツリーのような形が印象的な「ゴールドクレスト」も外で育てられる観葉植物です。
北アメリカが原産地で寒さや乾燥に強いのが特徴ですが、暑さには弱いので夏の管理がポイントになります。
日光が良く当たり、葉が蒸れないよう風通しの良い場所に置きましょう。春~秋は土の表面が乾いたら水やりをします。
冬は乾燥気味に育てるのが理想ですが、水切れをすると枯れてしまうので葉の色が茶色に変わらないよう注意が必要です。
万が一、色が変わって枯れ始めてしまったら、元気な葉だけを残して変色した葉は摘み取ってしまいます。
ゴールドクレストを美しい樹形に整えるためには、定期的な剪定が欠かせません。
とはいえ、ハサミなどの金属で切ってしまうと、切り口が変色することがあります。
そこで、強剪定を行うとき以外は、手で摘み取ったほうが安心です。
夏にも冬にも強い植物がおすすめ
外で育てる観葉植物を選ぶ際は、高温多湿の夏と乾燥や寒さが特徴的な冬のどちらにもある程度対応できるものを選ぶ必要があります。
今回紹介した4つの観葉植物は外でも比較的育てやすいものなので、好みに合わせて選んでみると良いのではないでしょうか。
ただし、うまく育てるには水やりや植え替え、肥料についてのコツを抑えることも大切です。
外でも観葉植物を育てて、より素敵な庭やベランダをつくりましょう。