うっとうしいだけじゃない!梅雨の時期に使われる素敵な季語

こんにちは、IN NATURAL STYLE編集部です。
夏が来る前にやってくる梅雨は、うっとうしいイメージのある季節です。
雨が降りじめじめとするため過ごしにくい日も多く、苦手だという人も少なくないでしょう。
しかし、梅雨の時期に使われる季語は意外に多く、季語を使って表現すれば季節の変化を楽しむことができるようになります。
そこで、梅雨に使える素敵な季語を紹介していきます。

4つに分けられる梅雨の期間

ひとくちに「梅雨」といっても、毎日同じように雨が降るわけではありません。天気は日によっても違いますし、その年ごとに雨が降る日数も違います。
空模様が変われば気分も変わってきますから、手紙などを書くときには、今日が梅雨の中のどんな日なのかを意識して言葉を選ぶとよいでしょう。
そのためには、梅雨を4つの期間に分けて考えるとわかりやすくなります。

1つ目は、まだ梅雨に入ったばかりの頃を表す「梅雨入り」です。
雨の日が続く季節がまたはじまってしまって、少し気が滅入るイメージのある時期かもしれません。
2つ目は、「空梅雨(からつゆ)」です。
空梅雨とは、梅雨に入ったにも関わらずほとんど雨が降らない現象を表す言葉で、晴れの日が続くことから「照り梅雨(てりつゆ)」とも呼ばれます。
空梅雨になった年は、本来であれば降るはずだった雨が降らないために水不足になることもあります。
そのため、乾いた印象がある言葉です。

3つ目の「梅雨の中休み」は空梅雨と少し似ていますが、一時的に天気が回復して3日程度以上晴れの日が続くことを表します。
梅雨の間の貴重な晴れ間ですから、少し嬉しい気分をともなう期間ですね。
そして、4つ目は梅雨が終わるころを表す「梅雨明け」です。
雨ばかりの時期を終えて夏へ向かっていくことから、晴れやかな気分を表現するのに適した時期です。

梅雨入りの頃に使える季語

「走り梅雨(はしりづゆ)」は、まだ梅雨に入る前なのに、まるで梅雨のような雨が降っているときに使う季語です。
俳句では、走り梅雨という季語を使ってよいのは6月初旬と決められています。そのため、本来はごく短い期間のぐずついた天気を表す言葉です。
より一般的に、手紙などに用いる場合は、5月の中旬頃から梅雨入りまでの間の雨の日に使うことができます。

5月といえば、「五月晴れ(さつきばれ・ごがつばれ)」や「五月雨(さみだれ・さつきあめ)」という言葉がありますね。
これらも梅雨入りの頃に使える季語です。
ここでいう「五月」は、もともとは旧暦5月のことですから、本来の季節感ではちょうど梅雨の時期にあたるのですが、新暦の5月に使ってもよいでしょう。
五月晴れは、梅雨の合間にみられる晴れ間のことです。五月雨は、この時期にとぎれとぎれに降る長雨のことで、つまり梅雨と同じ意味です。

もうひとつ梅雨と同じ意味で「青梅雨(あおつゆ)」という季語もあります。「青」は新緑を指しており、しっとりと濡れて引き立つ緑を表しています。
うっとうしい雰囲気ではなく、草木を育んでくれる恵みの雨というイメージを表現するのに最適な言葉ですね。

梅雨が始まってから使える季語

「黒南風(くろはえ)」は、梅雨の時期に吹く南風を表す季語です。
雲に覆われて毎日どんよりとした空模様と、この季節の蒸し暑さや憂鬱な気分などが「黒」という言葉でよく表現されています。
特に梅雨のはじめ頃の南風を黒南風、梅雨の終わり頃の南風を「白南風(しらはえ)」と呼び分けることもあります。
反対に、気温が下がった梅雨の日を表す季語は「梅雨寒(つゆさむ・つゆざむ)」です。
梅雨の時期にはオホーツク海からの冷たい空気が流れ込んで、ときおり季節外れの寒さが訪れます。そんな肌寒い日に使ってみましょう。

「梅雨の月(つゆのつき)」と「梅雨の星(つゆのほし)」は、梅雨の日の夜に使える季語です。
梅雨の合間の夜空に見える月や星のことを指しており、綺麗に晴れていることもあれば、雲の合間からわずかにうかがえるだけの場合もあります。
束の間の、思いがけない幸運のようなものがイメージできる感慨深い言葉ですね。

梅雨明けの頃に使える季語

この時期には、季節の変わり目を告げるような雷鳴が聞こえることがよくあります。
太平洋から温かく湿った空気が流れ込んで積乱雲となり、雷を伴った土砂降りの雨を降らせるのです。
このような、梅雨の終わりの強い雨のことを「送り梅雨(おくりづゆ)」という季語で表します。
そして、同時期の雷のことを「梅雨雷(つゆかみなり)」といいます。
また、梅雨の終わりは大気が不安定です。
そのため、送り梅雨や梅雨雷がみられたあとに、またぐずついた天気になることもあります。
このような現象には「戻り梅雨(もどりづゆ)」や「返り梅雨(かえりづゆ)」という季語が使えます。

「梅雨明け」という言葉は、天気予報などでも使われる一般的な言葉です。
しかし、実はこれも季語のひとつです。
梅雨明けの時期は、長い雨の終わりが宣言されて、これから晴天が続くことを思うと気分も晴れやかになりますね。
まもなく蝉が鳴きはじめる頃でもあり、これからやってくる厳しい暑さが連想されることから、ほっとできる短い期間というイメージもあります。